不白流ホームページ
* 波上宮献茶式並びに
  御家元古稀御祝茶会
  (2013年)
    2021 年頭の言葉
                    
丑年の年頭にあたり   
                        家元八世  川上宗順

  新年あけましておめでとうございます。
  会員の皆様はそれぞれの思いを持ってコロナ禍のこの1年の茶道を考えられていることと存じます。昨年、変化は突然と起こり生活すらも、今までのように過ごせなく、この茶道の世界もコロナと如何に対処するか模索の状態です。

茶は人の呑みかけをのみて茶の礼とする

不白筆記冒頭の中の一文、なんと素晴らしい言葉ではありませんか。

そのために我々は常にハタキ、ホウキを携えて茶室の塵を払い常に口をすすぎ手を洗い身心を清潔にし、隣合わせの人と茶を呑むに不快な思いをさせない、これは茶人の礼儀。茶事、同道の人あいそろわば青苔飛石を進みつくばいにて手、口を清め入席、懐石後中立、ドラの音に再度入席。一碗が点てられ、同じ目的を持った仲間同志その一碗を共に喫する、このための茶道。

 しかし今、この濃茶の呑み廻しがコロナ禍にあって問題となっている。知らない人と隣合わせの大寄せの茶会はひとまずおいて我々が築きあげてきた茶道の伝統を守るには一碗を茶の礼とする命題を共にする仲間と茶道を行ずるという覚悟を持ってもう一度茶道とは何かを考え、今までの伝統を守り進化させてゆく道を進まなければと思います。

 本年も会員皆様と共に茶道の覚悟を学んでいきたいと存じます。

( ゆきま巻頭言より )




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